イオンによる出前授業
「商品によって、成分表示の情報量が違う!」「これはたくさん書いてあるよ!」とさまざまな豆腐の成分表示を見比べる子どもたち。
「食」について考えよう!
千葉・習志野市の中学校1年生での授業の様子だ。この授業は、経済産業省「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の一環として、NPO法人企業教育研究会が企画し、イオン(株)の協力の下、行われた。授業内容は家庭科の「食品の選択」。同社食品商品本部の仲元剛さんが講師となり、実際の商品の製造過程や成分表示などを示しながら進められた。
加工食品の表示を見てみよう
授業では、さまざまな加工食品の成分表示を見比べ、気付いたことを挙げていく。また、加工食品の例として、豆腐の製造工程に関するビデオを見せ、食品添加物について説明。さらに、豆腐の代表的な凝固剤である「にがり」を実際に手に触れ軽くなめてみる体験も行った。
「これが豆腐を固めているんだ!」「やっぱり苦い」など、初めて見る「にがり」を生徒は興味深く観察していた。
その後、「成分表示の書き方に関する法律」や「食品添加物やアレルギー物質に関する表示」などについて説明を行い、情報の送り手がどのような工夫をしているか、どのようなことに気を付けているかなどについて紹介した。
トレーサビリティを体験しよう
授業の後半では、食品のトレーサビリティについて紹介。食品についているQRコードを携帯電話で読み取り、生産地などを確認した。またインターネットを活用し、より細かな情報を紹介し、トレーサビリティの意義と上手な活用方法について説明を行った。
伝統食材を守っていきたい
授業の最後では、「昔ながらのキュウリ」や「地域で伝統的に作られているお菓子」などを通してイオンのフードアルチザンの取り組みについて紹介。実物を見せながら、各地の素晴らしい食材を発掘して普及させることの大切さや、それらの仕事の苦労や「やりがい」などを話した。
講師の仲元さんは「こういった昔ながらのものを守っていくことは非常に大切。なかなか大変なこともあるが、全国の伝統食材を発掘し、食文化を継承していきたい」と子どもたちにメッセージを送った。
授業のコーディネートを行った同法人の川崎さんは「企業はさまざまな方法で情報を提供している。子どもたちには、それらの情報をうまく活用し、賢い消費者になってほしい。また、仲元さんのような食にかかわる仕事にも興味を持ってもらえれば」と語った。