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保護者向け・参加型講座の教材を無料配布

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「みんなで考えよう、ケータイ」情報モラル学習プログラム

 子どもがケータイ依存にならないために、また、犯罪やトラブルに巻き込まれないために、携帯電話を持つ前のルールづくりが不可欠だ。小学校や中学校の保護者向け講習会やPTAの研修会、家庭教育学級などで、その方法を考える場が求められている。
 この春から、ソフトバンクモバイル株式会社とNPO法人企業教育研究会が制作した教材『みんなで考えよう、ケータイ』が無料配布されている。家庭教育学級や保護者会、PTAの勉強会などの場で、教員や保護者の代表者など誰もが講座を開催できる構成になっている。

映像を見て思うことをグループで話し合う

 「ルールづくり編」の講座では、グループづくりをした後、DVDに収録されたドラマを視聴する。携帯電話を持ちたいと言う女の子に対し、父親、母親はお兄さんとともに「料金」「ネット利用」「使用時間」というポイントに絞った「わが家のルール」を設定。携帯電話を持った後も、話し合いを重ねながらルール修正していく様子がおさめられている。
 映像を見た後は、参加している保護者同士で感想を話し合う。「ルールを設定してないから困ったことがある」「リビングに充電器を置くのは堅実だ」など実体験に基づいた意見が活発出された。
 各グループから出された意見を全体で共有した後は、ドラマのシーンを振り返りながらの解説編。ルールづくりをするにあたってのポイントや、子どもの携帯電話の利用状況について学んでいく。最後にもう一度グループで話し合い、感想を共有して50分の講座は終了する構成になっている。

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参加型の講座が誰にでも開催可能

 視聴する教材映像はNHKで昨夏に放送された『ケータイ親子の道しるべ』という番組のドラマで、DVDにおさめられている。授業の進行案や解説のポイントなどはモデル指導案として冊子にまとまっており、講座の進行や解説のためのスライド、資料などは『みんなで考えよう、ケータイ』のホームページからダウンロードできる。現在、DVD付きの指導案冊子を全国の学校やPTA、地域の協議会などを対象に、無料で配布している。
 参加者同士が普段感じていることを話し合うので、何かあった時にお互いに相談しあえる関係づくりをするきっかけにもなる。「ルールづくりは保護者の責任だという点に納得した」「携帯電話を持たせるということは、家族のあり方を考えることだと思った」と受講した保護者は語る。
 現在は『みんなで考えよう、ケータイ』のホームページ(URL:http://ace-npo.org/info/sbm2/)で詳しい内容や教材の申し込み、教員やPTAを対象にした研修会などが案内されている。

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