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社会とつながる数学

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数学史から現代へ

 2011年5月11日より「社会とつながる数学」という選択教科(3年生)の授業が、千葉大学教育学部附属中学校にて行われている。(全13時間扱い)

千葉大学 藤川大祐教授による実践

 この授業は、千葉大学教育学部の藤川大祐教授(教育方法学・授業実践開発)を中心に、研究室に所属する学生とチームを組み、NPO法人企業教育研究会の支援のもと実施。数学の教科書にある定義や概念を、数学史から見て検討している。
 後半では、現代の身の回りの社会に数学が使われていることを実感し、更には古代で扱っていた数学と現代社会とのつながりを実感させるような授業を計画。

ギリシャ時代、√2はいくつだった?

 第1回の授業のテーマは、「正方形の対角線」。一辺が1の正方形の対角線は、√2であることは、生徒は授業で既習だった。
 しかし、約2500年前の古代ギリシャで発見されるまでは、謎なもので無かったものだと説明。その前提の下で、「2乗して2になる数は、一体いくつなのでしょうか?ギリシャの人のことを想像しながら、考えてみてください」と発問。数学の歴史を授業の中で位置付けて、じっくりと考えていった。当時、無理数の存在を口にすることはタブーとされているエピソードを、資料や漫画を使って紹介もした。

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歴史ともつながる数学に興味

 受講している生徒からは「なかなか学校の授業では扱わないテーマなので、とても面白いと思います」「受験数学だけでなく、歴史ともつながる数学を学んで、数学に興味を持つことができた」「昔の人たちもやった計算を、今の自分たちもやっていると思うと不思議です」などの感想があげられた。

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