ソニー・エリクソンとの連携授業
10月、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社(以下SEMC)とNPO法人企業教育研究会が連携した授業が松戸市立金ケ作中学校で行われた。
携帯電話をテーマに、プロダクトデザインの仕事を体験することで、デザイナーの仕事について学ぶ内容。ゲスト講師としてSEMCから、営業部の服部さんとデザイナーの福田さんを招いて授業を行った。
デザインのポイントは形・色・機能
携帯電話のデザインは、大きく分けておもに「形」「色」「機能」。授業の前半はこの「形」「色」「機能」それぞれについて、デザインのコツ学ぶ時間だ。実際の携帯電話をデザインしたデザイナーへのインタビュー映像や、クイズを通して学んでもらう。携帯電話を作るためには「使う人のことを考えることが大切」ということが生徒たちに伝えられた。
デザイナーの仕事を体
後半は、いよいよ班に分かれてデザインの実践。「ターゲットを分析しその人に合った携帯電話を考えてください」という課題に挑む。ターゲットとなる人物のライフスタイルや好みを分析し、どんな「形」「色」「機能」を持った携帯電話が必要か、班ごとに1台のデザインを作り上げる。
作業の途中でゲスト講師からアドバイスが送られた。服部さんからは「まずは多くのアイディアを出してみることが大切」というメッセージ。福田さんからは「仕事でも他人の意見とぶつかることはよくあること。もう一度その人がどんなものが欲しいのか、よく考えなおしてみよう」とアドバイスを受ける。すると、あまり意見が出ずになかなか進まなかった班や意見が割れていた班も、アイディアがまとまってオリジナルの携帯電話ができた。
その後、デザインした携帯電話の内容を発表。「赤ちゃんを育てている人向けに、赤ちゃんが泣きやむメロディーが流れる機能や、手が離せない時に音声が文字変換されてメールできる機能をつける」「孫がいる高齢者向けに、画面やボタンの文字を大きくして、角を丸くする」など、服部さんと福田さんも驚くようなデザインが出てきた。
最後に、SEMCの環境への取り組みとして、携帯電話の半導体に含まれている金を抽出するリサイクルを行っている事を紹介。「エコ」もデザインされていることを学んで2時間の授業が終了した。参加した生徒からは「オリジナルのデザインができたのでとても楽しかった」「将来何かをデザインする仕事についてみたいと思いました」などデザイナーの仕事に対して興味をもったという意見が挙がった。