「考えよう、ケータイ・スマートフォン」~情報モラル学習プログラム~
子どもたちが最初に使う携帯電話がスマートフォンであることも珍しくなくなり、新たな情報モラルの教材が求められている。ソフトバンクモバイル株式会社は、NPO法人企業教育研究会と連携して制作した教材の第3弾『考えよう、ケータイ・スマートフォン』の無料配布の受付を開始した。
スマートフォンは、さまざまな機能を備えたアプリケーションをダウンロードすることで、便利に使うことができる。しかし、写真や映像をSNSで手軽に情報発信できるなど、気を付けなければならない点も多い。そんなスマートフォンをはじめ、携帯電話とのつきあい方を考えるための教材だ。
ドラマを視聴して問題点を考える授業
この『考えよう、ケータイ・スマートフォン』を使った授業が、埼玉県立大宮南高等学校の1年生を対象に実施された。最初に、スマートフォンの特徴についてスライドを使って説明。その後、3人の女子中学生が登場するドラマを視聴する。
現実の世界ではあまり自分の気持ちを言葉にできない主人公が、SNS上の顔も見たことない相手とのやりとりを通じて親交を深めるストーリーだ。スマートフォンでのやりとりにのめり込み過ぎたり、友人の個人情報を流出させたりするなど、使い方に問題点がいくつかある。どんな問題点があるのかを見つけ出し、意見を共有する参加型の授業になっている。自分の問題ではなく、主人公に置き換えて考えるので、意見が出やすい。
ドラマの結末は、個人情報が漏れた先にさまざまな可能性が推測される終わり方なので、その先の展開を予想することで、インターネットとの付き合い方を考えられる。
授業を受けた生徒からは「あまり知識を持たず興味本位でスマホを買ったので、授業を通じて危険性を学ぶことができてよかった」「スマホを使う時に注意すべきところが、普通のケータイにも共通するものがあった。これから気を付けて使うようにしたい」などの感想が出された。