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学校・企業の連携強化図る

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子どもたちの将来の社会参加に向けて

教育貢献活動推進協議会発足

 今年4月、私たちは「教育貢献活動推進協議会」(略称・CE協議会)を発足させました。
 近年、企業の社会的責任(CSR)が大変注目されています。CSRの中でも、次世代育成への貢献、すなわち「少子化」「ニート、フリーターの急増」「学力低下」といった問題を抱える教育への貢献が、緊急かつ重要な課題となっています。
 これまでも、多くの企業が創意工夫をして教育貢献活動を行ってきました。しかしながら、教育界のニーズをつかみにくい、教材の開発が難しい、学校とかかわるきっかけがつかみにくい、少数の実践で効果があるかどうか分からないなど、さまざまな課題が生じています。
 しかし、子どもたちの学習意欲を喚起し、将来の社会参加に向けて子どもたちが前向きに学んでいくには、社会の現場で多くの人々の幸福のために奮闘する企業の方々の姿に触れることは不可欠です。

「企業とつくる授業」を展開

 私が理事長を務めるNPO法人企業教育研究会では、文部科学省の「NPO等と学校教育との連携の在り方についての実践研究事業」の指定を受けるなどして、これまでに約50の「企業とつくる授業」を展開してきました。これまでに行った代表的な授業は、次の通りです。

・ダイハツ自動車と連携した環境学習
・NECと連携した「コンピュータと福祉」
・明治屋と連携した「食品の輸入」
・NTTドコモと連携した「FOMAを使ったテレビ会議」
・宇宙航空研究開発機構と連携した情報学習
・キッコーマン等の協力を得た「千葉県の伝統産業」
・バンダイの協力を得た「キャラクターのデザイン」
・気象予報士協会の協力を得た「天気」の学習
・ゲーム関連企業と連携した「テレビゲームとのつきあい方」
・記者の協力を得た「つっこみインタビュー」
・編集プロダクションと連携した「地域のガイドブックをつくろう」

企業の教育貢献の推進を

 また、昨年7月および今年3月にはシンポジウムを開催し、「企業の教育貢献」の在り方について、多くの企業や団体の方々と意見交換、情報交換を重ねてまいりました。こうした成果を受けて、今回、CE協議会設立の運びとなったわけです。
 今後CE協議会では、「教育貢献活動報告書」の発行(年1回)、「CEニュース」の発行(年4回)、日本教育新聞紙上での成果報告、「CEセミナー」やシンポジウムの開催などの活動を通して、会員企業の教育貢献活動についての情報交換や広報の活動、企業と学校とを結び付けるコーディネート活動等を進めてまいります。
 私たちは、企業の教育貢献活動によって、次のような課題を解決することを期待しています。
 (1)職業意識、キャリア意識の向上(2)科学や数学への関心の喚起(3)環境問題等の現代的な課題への能動的な態度の喚起(4)社会の仕組みについてのダイナミックな理解(5)生きたコミュニケーション能力の向上。
 多くの企業の皆様のCE協議会へのご参加と、教育現場の皆様の「企業とつくる授業」の取り組みへのご参加を、お待ちしております。

写真

企業教育研究会のページ
 http://ace-npo.org/

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