地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト(5)
「初めてネットショッピングのサイトを使った。いろいろな工夫があって面白い!」。千葉県成田市の高校1年生での授業の様子だ。この授業は、経済産業省「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の一環として、NPO法人企業教育研究会が企画し、アマゾンジャパン(株)の協力の下、行われた。授業内容は教科情報の「流通形態の変化」。今回は、単元の発展的内容である「ネットショッピングの仕組みを考えよう」の授業を取材した。
教科情報「流通形態の変化」
1時間目の授業では、まず生徒がインターネットショッピングサイト「Amazon.co.jp」を体験し、「インターネットショッピング」にかかわる仕事について考えた。生徒からはホームページを運営サポートする人、品物の梱包、物流、発送する人などについての意見が挙げられた。その後、実際にそれらの仕事をまとめた「商品を注文してから手元に届くまで」のビデオを視聴し、同社の東京オフィスで働く人や、本やCDなど同社の商品を保管している千葉県市川市にある物流センターで働く人、カスタマーサービスとしてお客さまと直接やりとりをする仕事などについて説明を行った。
2時間目の授業では同社の小西みさをさんが講師となり、ネットショッピングの仕組みを説明。さらに、生徒が「Amazon.co.jp」の中で、お客さまが商品をたくさん買いたくなる工夫を考えた。「最近チェックした商品が分かる」機能や「利用者個別に商品をおすすめする」機能などの答えに対して、小西さんが1つずつコメントを行い、さまざまな工夫について解説を行った。
また、授業の後半では商品の「カスタマーレビュー」を取り上げ、「Amazon.co.jpの特徴の1つに、カスタマーレビューがあります。これはお客さまが自由に感想を述べられる機能ですので、商品の良いところだけでなく、悪いところも書かれます。でもこのような情報に手を加えることはしません。それはお客さまに参考にしていただける有益な情報として提供しているからです。どの機能もすべて、利用するお客さまの気持ちから考えられています」と話した。
講師の転機グラフを見てみよう
2時間目の最後には、講師のこれまでの人生の転機をグラフ(人生転機グラフ)にして紹介。仕事についたきっかけや高校時代のエピソードなども紹介し、「思ったらすぐにやること、そしてできる限りたくさん失敗してください。どんなことでも1歩でも進めることが大切です」とメッセージを伝えた。