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復興のその先を見据えたキャリア教育の推進に向けて

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先生おでんせプロジェクト

 子どもや町への復興支援はさまざまに整い始めているなかで「教員への支援」を具体化したい――。文部科学省国立教育政策研究所の山森光陽主任研究官、中央教育審議会副会長で放送大学の小川正人教授が中心となり、ボランティアで活動を行っている「先生おでんせプロジェクト」が主催した、教員研修会が東京都内で開催された。
 岩手県教育委員会等と共催するこの研修会には、岩手県内の被災校の教員、約50名が参加。都内の学校や体験施設を見学するなど、3日間にわたって開催されたプログラムの最終日には「キャリア教育」に関するワークショップが行われた。県外の人的資源を活用し、各校で復興教育に取り組めるようにすることと、首都圏の教育関係者が「いわての復興教育」に対する関心を高め、新たな支援実現のためのつながりの形成をはかることが目的だ。

企業の力を活用した授業について学ぶ

 研修会にはさまざまな企業が参加。それぞれが学校を対象に行っている授業のプログラムの情報を提供した。日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は、NPO早稲田環境教育推進機構と連携して実施している環境学習プログラム「Wind Power」について紹介。新エネルギーである風力発電について、実験をしながら学ぶ授業だ。子どもたちが風力発電キットの風車の羽を制作し、枚数や傾き、形状を工夫することで性能が変わることを体感する内容だ。授業には同社のエンジニアが参加し、子どもたちにアドバイスを送ったり、技術者の仕事ややりがいを話す活動を行っている。
 参加した教員からは「なぜ、企業として教育支援を行っているのか」「費用は無料か」といった枠組みに関する質問に加えて「教科や単元の位置づけや、授業のねらいによって内容を調節することは可能か」といった具体的に授業を行うことをイメージした質問も出された。
 最後に振り返りの時間が持たれ、「自分の学校ではどのようなキャリア教育ができそうか」をそれぞれの参加者が考えて研修会は終了した。

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中長期的な復興支援に向けて

 キャリア教育は、岩手県教育委員会が推進する「いわての復興教育」プログラムの教育内容にも含まれている。復興を担う人づくりはこれからだ。学校外の大人がさまざまな形で支援していく体制が継続していくことが望まれている。

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