銀行と農業のつながりを知ろう!
2012年3月、千葉県富里市立富里第一小学校で、株式会社千葉銀行(以下、千葉銀行)とNPO法人企業教育研究会が連携した授業が2時間にわたって実施された。
授業のテーマは銀行が農業を支援する「アグリビジネスサポート」だ。農業の学習は、多くの場合、生産段階の話が主として扱われおり、生産物をどのように売るのかという点はあまり扱われてこなかった。そこで、農業と他の産業とのつながりを、販売面での支援を行う役割を担う銀行の視点から考える授業を行った。
そもそも銀行とは?
銀行は多くの子どもにとってかけ離れた存在ではない。しかし、何をしているのか、どのような役割を担っているのかはわかりにくいものだ。
そこで、銀行の基本的な業務について伝えるとともに、お金だけでなく、たくさんの情報を扱っていることを伝えた。また、千葉銀行には千葉県内を中心に多くの情報(顧客ニーズ)が集まってくることをふまえ、今後発展する可能性がみられる、農業への応援に活かそうとしていることを、千葉県の特徴とともに伝えた。
「アグリビジネスサポート」とは?
千葉銀行による農業支援活動のひとつに、「ビジネスマッチング」がある。例えば、品質や製法にこだわりをもってねぎをつくっている農家に、ねぎのおいしさをいかした惣菜をつくりたいと思っている惣菜店や加工業者を紹介する、といった業務だ。「ビジネスマッチング」では農産物を生産している人と、加工や販売している人をそれぞれのニーズにもとづきマッチングさせ、紹介を行っている。このような事例を扱うことで、子どもたちに農家では生産するだけでなく、他のさまざまな産業とつながっていることを感じてもらえる授業となった。
子どもたちの感想
授業を受けた子どもたちからは、「農業が他の産業とつながっているとは、まったく思わなかった」「銀行の役割がよくわかりました。情報を集めて千葉県の農業にも手をかしていると知り、びっくりしました」という声が聞かれた。このことから、子どもたちが授業のねらいを捉えていることがうかがえる。