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「触って知る」体験型の研修会を実施

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「考えよう、ケータイ・スマートフォン」~情報モラル授業プログラム~

 ソフトバンクモバイル株式会社とNPO法人企業教育研究会(ACE)は、2008年度から情報モラル学習教材「考えよう、ケータイ」などの3種類の教材を、全国の教育機関を対象に無料配布している。それに伴い、全国の学校や自治体・PTAなどから教員研修や保護者会への講師派遣を受け付け、教材を活用した授業の進め方を紹介している。
 2013年度からは、研修会の中でiPadを参加者に配布して、青少年が陥りやすいトラブルや、スマートフォンなどの情報機器における機能制限や、インターネットのフィルタリング機能などを直接体験できるプログラムを加え、全国から研修会の応募を受け付けている。

トラブル事例を体験

 10月3日、高知県四万十町の農村環境改善センターで、町内の小・中学校および高等学校の生徒指導担当教員を対象に研修会が開催された。講師はACEのスタッフが担当。最初に、参加者2人に1台ずつiPadを貸し出して、インターネットに接続。架空請求や、書き込まれたコメントの炎上など、危険性がありそうな疑似サイトにアクセスして、どこに注意すればよいのか参加者自身が考えることができる。
 次に、2012年6月に制作された情報モラル学習教材「考えよう、ケータイ・スマートフォン」の模擬授業が行われた。中学生が主人公のドラマを視聴しながら、スマートフォンを使う時の注意点や、生活習慣などを考えるための授業を体験する。教材冊子にはDVDに加えて指導案もついているので、すぐに授業に取り入れられる。

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機能制限を活用する

 最後にもう一度iPadを利用した体験に戻る。「機能制限」をすることで、インターネットにアクセスするブラウザを使えないようにすることや、新しいアプリをインストールすることができないように設定する手順などを体験する。また、有害サイトにアクセスできないようにするフィルタリングサービス「Yahoo!あんしんねっと」を体験。発達段階に合わせて、どの種類のサイトにアクセスできるようにするかを、保護者がある程度コントロールする手順を学ぶ。子供たちに貸し与える携帯電話やスマートフォンの機能にも、制限ができることを知ってもらうのが目的だ。
 受講した教員からは「体験型の研修は保護者にとっても有意義な研修になる」「模擬授業の内容はビデオを見て自分で考え、『危機回避能力』を上げる」などの感想が挙がった。
 今年度の体験型研修は、同時に受講する人数が50~60名までの規模の研修会に対応している。研修に関する費用は無料。
 問い合わせは、NPO法人企業教育研究会・事務局(電話:043・308・7229、E-mail:keitai@ace-npo.org)まで。

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