ソニー・コンピュータエンタテインメントによる授業
「このCMのターゲットはお年寄りと子どもです」「二人で協力してプレイできるところを、お年寄りと子どもが一緒にプレイすることで表現しました」と自分たちが考えたCMについて説明する子どもたち。
CMづくりについて学ぶ
千葉県柏市立十余二小学校5年生での授業の様子だ。
この授業は、経済産業省「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の一環として、NPO法人企業教育研究会が企画し、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントが協力して行われた。
同法人の阿部学さんと同社広報部の中村雅美さんが講師となり、実際のCMを基にCMづくりについて説明を行った。また、授業ではビデオで同社Jプロモーション部の林夕起子さんも登場し、実際のCM制作の様子や工夫などを紹介した。
実際につくってみよう
授業では、実際のゲームソフト「ラチェット&クランク4th」のCMを取り上げ、セールスポイントやターゲット、メッセージなどを紹介。さらにCMにインパクトを持たせるための工夫なども紹介した。
その後、実際に児童が同商品を題材にしたCMづくりに挑戦。児童らは、絵コンテづくりを行いながら、インパクトのあるCMを作成した。
例えば、商品のセールスポイントである「協力プレイ」を取り上げ、「ゲームの取り合いでケンカをしていた姉妹が、協力してプレイできることで仲直り」というCMや、同じくセールスポイントである「爽快感」を取り上げ、「ストレスのたまっているお母さんも『ラチェット&クランク4th』ですっきり爽快」というCMなどを提案した。
講師の中村さんは、「どれも子どもの視点を持った面白い作品。ナレーションなど細かいところまで考えられていて、驚きました」と感想を述べた。
また、「皆さんの年のころに学んだことが今の仕事に生きている。皆さんも今この時間を大切にして、いろいろなことを体験してほしい」とメッセージを送った。
取り組み通じてキャリア教育を
同校の石川修一校長は「学校だけでは、CMをつくる仕事などには普段触れることができないので、とてもよい機会になった。子どもたちがこんな仕事もあるのかと興味を持ってもらえたら」と感想を語った。
また授業のコーディネートを行った同法人の阿部さんは「ゲームのCMは子どもにとって身近な存在なので、興味を持ちやすいと思います。普段見るCMにはたくさんの人がかかわっているということに気付いてもらえれば」と話した。
同法人では来年度も「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」を県内で実施する予定だ。